極み
その攻撃は目に見えないものだったので、避けることはできなかった。
衝撃を受け、同心円の彼方まで吹き飛ばされ、弧を描いて墜落した。
何かを想起してしまうその一歩手前、直前。
普通であれば、空を巡りつづけていた可能性が、
なんと形を備えて顕現している。
波打ち際で、発声に依らない言葉を交わし、
見つめ合うここは、新世界。
そうだよ。最初から素直に身を委ねていればよかったんだ。
といっても、初まりも終わりもなく、
ただ何度も繰り返しているという勘と懐かしさが頼りなんだけど....
それでも意外とアバウトで、激しいよ?....
おお、おお。来るぞ、来るぞ。
天使達が。
あの普遍的な感性や呼吸の理が波及、伝播し、
近隣惑星の男と女が、地球に行く準備をしている。
予期しない変数を受け入れると、確率がぐんと上がることがある。
君は痛みと引き換えに偶像を捨て、ぬくもりを受け入れたのだから、
その絶景は必然なのだ。
あのビルを見てみろよ。あれを建てる力が、純粋なままに、
トチ狂った観念や偏見、命令や心配に抑圧されず、
それによる無駄な疲労感もなしに発揮されたらどうなると?
あれらの狂気が静まっていく。
未知の地平が干からびる。
秘密が暴かれすぎて、誰も彼もそれやあれを花とは認めなくなったのだ。
情報化が目に見えるものだけを効率的に可視化した結果だ。
ある者は眠りにつき、ある者は希望を失い、ある者は途方に暮れる。
ああ、ふつふつと共振し、臨界点を迎え、促された運動性。
私たちはいつもここで、愛し合っていたということを、
この辺境の地でも思い知るだろうね。
宇宙に追いついた舞い、背景を込めた装飾、
取り戻された父性や母性、瑞々しい朝の目覚め、
流暢なテレパシー、最も劇的に、静かに靡いた彼女の髪や草木、
花鳥風月、その彩り、醍醐味・人体讃美。
これらの魁/極み。