10代、花の時分

その青年のぎこちない笑みは、

女の影で間違いない。

彼女を愛しているのかときいたら、

嬉しそうに少し照れながら「愛してる」と言ってくれた。

いつか「愛してる」と言ってみたかったかのように。

私が大丈夫だとおもったのは、

私にも花の季節があったから。

私が心より笑うことができるのは、花の季節に躓いて、

それでも花を愛しているからです。